大人のバレエ上達倶楽部

基礎から変わる大人バレエコミュニティ

一瞬で踊りを変える”スイカ割り頭 事件”

こんにちは。

大人のバレエ上達サポーター、きよかです。

 

数年前の今頃、ある衝撃的な事件に

遭遇したことがあります。

今回は、その事件と、

一瞬で大人バレエの完成度を上げる

ポイントについてお話ししていきます。

 

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大学で心理学を学んでいた時

面白いなと思ったのは、

人種や出身国、宗教が違っても、

大きな柱としての心理は

人間皆一緒だということです。

心の動きで共通している部分が

非常に多いです。

 

 

しかも私たち人間は、

ノンバーバル領域で多くの

コミュニケーションを取っています。 

相手の表情や仕草、

空気を読むことがその一例で、

言葉によるコミュニケーションより、

ノンバーバルコミュニケーションの方が

圧倒的に伝達量や回数が多いことは

想像しやすいです。

 

 

そして勿論、言葉がないバレエも

芸術であると同時に、

ノンバーバルコミュニケーション

でもあります。

 

このノンバーバルコミュニケーション

のおかげで、バレエでは流派の違いはあれど、

世界共通で通じ合うことが出来ます。

 

 

この通じ合うという感覚って

大人バレエでは完成度を上げる上で

とても大事なポイントです。

 

 

 

なぜかというと、私たちは生涯、

ノンバーバルコミュニケーションを

行い続けているからです。

 

なので物理的に観客が居るかはさておき、

バレエって伝えるものであることは勿論、

勝手に伝わるものでもあるんです。

いくら踊りで表現したくない

と思っても、第三者の目には、

”表現したくない表現”として映ります。笑

 

 

今までと違う動きの多いバレエにおいて

技術的なことは細心の注意を払うのに、

バレエが伝える(伝わる)手段

であることは当たり前すぎて

逆に忘れがちです。

といっても、特に発表会が無かったりすると

これは一種の不可抗力です。

 

でもノンバーバルコミュニケーション

であることを除けて考えると

バレエは完成しないという

ジレンマもあります。

 

 

最初は無理矢理バレエが

コミュニケーションの一種であることを

意識しなければならないかもしれませんが、

どうせ何かが伝わるのなら、

意図したことを伝えたいし、

そんな”伝える”ということが

バレエの役目の一つなら、

大いに使ったら良いと思います!

 

そして普通、世界各国の人と

コミュニケーションを取ろうと思ったら、

何カ国語も勉強する必要がありますが、

人類共通のノンバーバル領域を

使ってバレエで伝えるのって

沢山の言語を学ぶより、始めやすいし、

言葉で表せない部分もカバーできるし、

芸術としての完成度も上げることができるし、

大人バレエで”伝える”作業を加えることは

特しかないと思います。笑

 

 

 

 

何か大事が起きた時って、

このノンバーバルコミュニケーション

の威力を思い知る機会であることが多いです。

ここで、その一つの

「スイカ割り頭事件」

のお話をしたいと思います。

 

 

数年前の夏、遅い日の入り間近の夜のことです。

人気のない石畳の坂道を登っていると

後ろから、懐かしいスイカ割りのような

音が聞こえてきました。

 

 

振り返ると、なんと

おじいさんが気絶したらしく

仰向けに倒れていて、

すぐ傍では、おばあさんが

パニックになっています!

 

どうやら、スイカ割りの音は、

おじいさんが、地面に頭を

ぶつけた音だったようです!

 

懐かしさから、まさかの急展開に

びっくりしながら駆けつけましたが、

おばあさんには英語が全く通じません。

 


一先ず救急にダイアルして、

病院へ運んでもらう手はずを整えながら

電話の向こうのオペレーターからの質問に

おばあさんと答えていきます。

今思い起こすと、その間、おばあさんと

一切言葉は通じなかったのですが、

なぜか会話になるというか、

話しが通じたんです!

 

お互い必死に伝えることがあるので

言葉の壁を越えて、伝わり続けます。

  

この見ず知らずのおばあさんとは、

会って早々、

ノンバーバルコミュニケーションの力で

以心伝心状態になっていました。

 

 

 

 

 

と、ここからもお分かりのように、

ノンバーバルコミュニケーションの場合、 

特に、伝えたいことを

明確に持っていることが大切です。

時として、言葉で表せないことを

伝達できることは確かですが、

伝えたいことが明確にないと

大体の場合、その事実が伝達されます。

 

 

何か大事があった時や

感情が揺れ動いている時って

明確に伝えたい内容があることが多いので、

結果的に、そういう経験は、

伝える、伝わる感覚のストックを

増やしていくことに繋がります。

 

 

そういうストックを増やしていきながら、

思い出していきながら、

 

普段のバレエレッスン中にも

自分の踊りから、何らかのものが

周りに伝わっている事実に目を向け、

試しに何でもお題を決めてみて

それを伝える練習をするのも

バレエを深める方法です。

 

私の生徒さん達も、

バレエが伝える手段であることを

意識した瞬間から、

面白いほど踊りが変わっています。

 

 

 

スイカ割り頭事件の最後が

どうなったかというと、 

救急車が着いて間もなく

おじいさんは意識を取り戻し

2人は病院に運ばれていきました。

元気にされていることを願っていますが、

これが私の知っている終結です。

(連絡先交換は確実に言葉が必要です。)

 

 

人の頭がスイカ割りの音になるとは

本当にびっくりした事件でした。

と同時に、伝える意志、

これが情報伝達する上で非常に大切なんだと

文字通り痛感した体験でもありました。