実はこれだけ!基本のエポールマンのコツ
こんにちは。大人のバレエ上達サポーター、きよかです。
脚の動きや腕の動きが一緒だと、最初は上体の使い方にあたふたしたり
結局上体は使えなかったりしてしまうことと思います。
今回はそんな大人の初心者の方が戸惑いやすい、
エポールマンについての解説です。
エポールマン(Épaulement)はフランス語で肩の動きの意味で、
バレエでは頭から首、肩にかけてのポジションのこと。
ややこしくなりがちな、顔の向きも含まれます。
基本のエポールマンは暗記+実践で、
感覚として体に取り込んでいって下さい。
エポールマンを使うことで、あなたの踊りにグッと
バレエらしさがプラスされます。
最も基本的なエポールマン
最も基本的に、エポールマンは、
腕の動き=ポールドブラに付いていきます。
腕がアンオーで頭が下を向くことは基本的に無く、
アンオーなら頭、デコルテは上向き、
そして、そこから腕がアラスゴンドに開けば、
頭もそちらに付いていきます。
大人のバレエでは、目線、上体が下がりがちな方が多いので、
気持ち、上を見る感じで動くと美しくなります。
その時、眼球だけを動かすのでなく、デコルテから上向きですよ!
ラトビアの動画ですが、簡潔で、
一番基本のエポールマンの使い方がよく分かります。
クロワゼ、エファセ時のエポールマン
クロワゼはお客さんから見て、ダンサーの脚がクロスされている状態、
エファセはお客さんに対して両脚オープンな状態です。
クロワゼのほうが脚をクロスする分、中心に対して
引き上げる感覚を掴みやすいので私は好きです。
エポールマンを見ていく前に、少し おさらいが必要な方は
体のポジションについて、バレエヨガインストラクター、
三科絵理さんのこのブログ記事、YouTube動画で、
とても分かり易く説明下さっているのでオススメです!
基本のエファセ ドゥヴァンのエポールマン
今回はワガノワ派の全て右側のエポールマンを解説していきます。
・軸足は左
・おへそは右斜め前を向く
・右足は右斜め前、おへその前に出す
・頭は上げた左腕の方向
・頭は後方へ傾け首筋の長いラインを見せる
・背中は後ろに少し反らす
[画像Basic Principles of Classical Ballet]
まず、エファセドゥヴァンのエポールマンから!
美しいエポールマンを使うコツとしては、
エファセはクロワゼより骨盤が開きやすいので、
ドゥヴァンでは、しっかり自分のおへその前に
足を出すことを気を付けます。
そうすることで、エポールマンを使い、
背中を少し後ろに反らした時も
常に引き上げる力、体幹を使いながら動き続けられます。
基本のエファセ デリエールのエポールマン
・軸足は右
・左足は左斜め後ろに出す
・おへそは右斜め前を向く
・頭は上げた左腕を少し覗き込む
・上体は少し前に傾ける
前述の通り、エファセは骨盤が開き、
体を引き上げる感覚が鈍りやすいです。
特にデリエールは後ろでなく、横に出やすいので気をつけます。
上げた脚で、前ならえならぬ、後ろならえをするイメージです。
また腕を覗き込むと、肩が上がりやすいので要注意。
腕を覗き込みながらも、肩は下ろして、
左肘を張りながら、首の右側のラインを見せます。
(アグリッピナ・ワガノワはこのエファセデリエールの
エポールマンを少し怯えたイメージと言っています。)
基本のクロワゼ ドゥヴァンのエポールマン
・軸足は左
・右足は左斜め前に出す
・おへそは左斜め前を向く
・左腕を上げる
・頭は右、お客さんの方を向く
・頭は後方へ傾け首筋の長いラインを見せる
クロワゼのポジションは脚がクロスする分、エファセより
自分のセンター、常に引き上げる力を意識しやすいです。
クロワゼでの美しいエポールマンのコツは、
上体をよりクロスすることを感じることです。
勿論エファセでも、のっぺりならないように
下半身に対し、上半身を絞りますが、
クロワゼではその意識がもう少し強いです。
脚もクロスしながら、上体もクロスしていきます。
上体を絞りながら脇腹が伸びる感覚があり、
その延長線上に首筋から肩のラインが見えると良いですね!
頑張り過ぎて肩が上がってしまわないように
気を付けてくださいね。
基本のクロワゼ デリエールのエポールマン
・軸足は右
・左足は斜め右後ろに出す
・おへそは左斜め前を向く
・左腕を上げる
・頭は右を向く
・頭は後方へ傾け首筋の長いラインを見せる
クロワゼデリエールもやはり、下半身に対して、
上体はお客さんの方に絞ります。
首筋の左側の伸びを意識して、
空間を大きく長く伸びるイメージで
エポールマンを見せていきます。
そしてクロワゼデリエールに関しては、
もう1つ、よく使われるのがこちらのエポールマン!
・右腕を上げる
・頭は上げた右腕を少し覗き込む
・上体は少し前に傾ける
さっきの長く伸びるイメージのエポールマンと違い、
上げた右腕を覗き込むこのエポールマンでは、
形状上、より上体に目が行きます。
このエポールマンの注意点、コツは、
上げた右腕の肩が上がりやすく、
肘が内側に入り、顔を隠してしまいやすいので
常に肩を下ろし、右肘を張る意識を忘れないこと。
そして左の長い首筋をお客さんに見せる意識で覗き込むことです。
実はそんなに決まりはない?!
慣れるまでは覚えることが多いですよね。
ここまで解説してきましたが、
エポールマンは振り付けによって、アレンジ自在です。
なので基本はありますが、舞台などを除いて、
絶対にこうでないといけない!というものは無いんです。
基本のエポールマンを頭で覚えて、体にも慣れさせながら、
例えばレッスン中、腕の上げる方を間違えても、
顔の向きを間違えても、それっぽくしておけばOKだと思っています。
一番大切なのが、エポールマンをどう使おうと、
常に自分の中心を感じて、胴体をまとめておける力です。
基本のエポールマンに慣れて、
あなたの踊りにバレエらしさをプラスすると同時に、
常に自分の中心を意識することで、
更なるレベルアップが可能になってきます!