大人のバレエ上達倶楽部

基礎から変わる大人バレエコミュニティ

「自分の踊り」を習得する方法

こんにちは。大人のバレエ上達サポーター、きよかです。

一時帰国中、歌舞伎を

毎日のように観に行きました。

いつもはバレエなのですが、

今回の帰国中は丁度何もなくて。

 

とは言っても、歌舞伎については

全く詳しくないのですが、

何故か好きなんですよね。

 

 

歌舞伎は400年程の

歴史があって、

バレエの起源はそれより

更に100年近く前です。

 

国は違いますが、

伝統的に受け継がれてきた文化、

共通していることが

沢山あるなと感じました。

 

今日は歌舞伎を交えて

大人バレエで

自分の踊りを習得する方法について

お伝えしていきます。

 

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日本の大人バレエの長所

銀座の街に突如現れる歌舞伎座には

何故か心躍るものがあります。

 

着物姿の方の見事な帯を見ながら

後に続いて中に入ると、

鳳凰の刺繍された絨毯や

座席が出迎えてくれます。

 

日本を離れて余計に

日本の良さが心に沁みるのか、

ディズニーランドの世界観に

ワクワクする人がいるように、 

私にとって歌舞伎座は

ディズニーランドの感覚に近いです。

 

私が普段住んでいるカナダは

去年建国150周年を迎えたばかりで

一代で何かを成し遂げる

力は強大ですが

何かを後世まで遺していく

となると、歴史が浅く、

文化もまだそれ程発展していない分、

とたんに弱いです。

 

 

そういう点でも、伝統文化の

素晴らしさは一層感じますし、

そして日本人って歴史あるバレエと

相性が良いなと思います。

 

 

大人バレエも、国によって

長所と短所があって、

北米や、この間訪れた

シンガポールの踊りは、

思い切りは良い分、

少し雑だったりするのですが、

日本ではその点、じっくり丁寧に

向き合う方が多くて、

自覚はないかもしれませんが、

他の国と比べたら、

コツコツ積み上げていくのが

非常に得意な民族だと思います。

 

北米の人って特に、

慣れない長い歴史や

バレエの決まり事に「面倒くさ~。」

ってなっちゃう感じです。

歴史あることが当たり前でなかったら

確かに面倒くさいですよね。

まぁその分を身体条件の良さで

カバーしているのですが。

 

日本の大人バレリーナは

バレエの伝統や歴史の

価値を知っている中で、

その長所である丁寧さを

更に極めてみた暁には

他の国の大人バレリーナとは

異次元の踊りが出来ると確信しています。

 

大人バレエの異次元ワーク

私がよくやっていたのは、

パラパラ漫画みたいに

それこそ一コマ一コマ、

一瞬一瞬、動く度の、

顔の位置とか手足の出し方とかを

研究しまくることです。

 

この踊りは、こういう場面で、

この一瞬はこういう気持ちだから

体の向きは1cm

こっちの方が良いよね、とか、

ここは0.5秒動きを

遅らせた方が良いよねとか、

自分で想像しつつ、

色々なダンサーの踊りを研究しては

実験して反省して、

そこに感情を乗せてみて

また実験して、って

結構エンドレスな作業をしていました。

 

一種、職人みたいなこだわりというか

めちゃくちゃ細かいニュアンスまで

一瞬一瞬のポーズと感情をリンクさせて

 

作り込んでいっていました。

 

自己満足の部分も大分あるかと思いますが、

実験と反省を繰り返して、

一時期打ち込む、突き詰めることって、

それこそが自分の踊りの基礎になります。

自分の歴史とか文化を派生させる感じです。

もちろんバレエのルールは守った上でですが。

 

この、どこまで派生させるか、

っていう感覚が基本を忘れると

それが雑さにも繋がるのですが、

手を抜く方向に派生させなかったら

私たちは大丈夫でしょう。

 

 

5月の歌舞伎は夜の部で、

7代目、丑之助くんが

出演していました。

小さい子が出ているな

と思って後で調べたら、

なんと5歳だったみたいです。

5歳で舞台に立って、

完璧にお芝居をするなんて

丑之助くんは日本人の中でも特別ですが、

日本人の背負うものの重さって

計り知れません。

 

厳しい伝統を当たり前として継承されてきた

歌舞伎やバレエって強いですね。

そしてそんな伝統文化がある国の人間も強いです。

普通は心が折れて辞めちゃいますもん。

 

 

伝統文化を進化させて継承していく、

これこそ日本人の、

日本の大人バレエの強みだなと

歌舞伎を観ていて再確認しました。